米国が中国製品への関税を大幅に引き下げることで合意したことは、長期的な競争において米国が北京よりも弱い立場にあることを示している。
ドナルド・トランプ大統領が4月初旬に署名した、中国からの輸入品に145%の関税を課す大統領令は、世界規模で大きな変動を引き起こし、米国の貿易政策の力と影響力を如実に示している。
米国が設置した関税障壁は、世界の二大経済大国間の貿易活動の多くを凍結させた。米国企業は世界的な事業展開の調整を迫られ、中国からの輸入を減らし、より低関税の国からの輸入を増やしている。関税によって、中国の工場は相次いで閉鎖に追い込まれ、一部の米国輸入業者は倒産の危機に瀕している。